セキュリティ
AI生成コード:タスクの45%に既知の欠陥
VeracodeのGenAI Code Security Report 2025とMETRの調査が示すのは、手法を変えなければ速度だけでは足りないということだ。
Veracodeの2025 GenAI Code Security Reportによると、テストされたコード生成タスク(80タスク、100以上のモデル)の45%で、モデルはOWASP Top 10に載る既知のセキュリティ欠陥を持ち込んだ。コードはほぼ常にコンパイルできるが、安全なのは半数をわずかに上回る程度にとどまる。
1年後も状況は動いていない
7月28日に公開された2026年版は、この上限を裏付けている(Veracode)。シリーズ開始以来追跡してきた全モデルを通じて、セキュリティ合格率は56%で、最初のレポートの55%とほぼ同じだ。つまり約44%のタスクが依然として既知の欠陥を生んでいる。サンプル中で最良のモデルであるGPT-5.5は68%に達するが、新たにテストされた11モデルのうち6つは50%から53%に収まっている。
よくある3つの思い込みは、データの前では成り立たない。
- コーディング特化モデルが安全とは限らない:合格率は51%で、汎用モデルの52%を下回る。
- サイズはほとんど関係しない:1,000億パラメータを超えるモデルは53%、それ以外は51%。
- 推論は少しだけ効く:推論モデルは56%、非推論モデルは51%。
どこで破綻するか
差は主に欠陥の種類で決まる。モデルはSQLインジェクションをうまく処理し(合格率83%)、暗号アルゴリズムも適切に選ぶ(87%)。一方で、クロスサイトスクリプティング(15%)とログインジェクション(12%)には失敗する。どちらもアプリケーション内でのデータの流れを追う必要がある欠陥だ。Javaは依然として群を抜いて危険な言語で、2026年版の平均合格率は30%だが、明確に改善しているのはこの言語だけだ。
速度というもう一つの死角
METRが2025年初頭に実施したランダム化比較試験では、経験豊富なオープンソース開発者16人が実際の246タスクでAIを使った結果、19%の速度低下が測定された(METR)。調査前、彼らは24%の高速化を見込んでいた。調査後も、20%の時間短縮を得たと信じていた。
2026年2月、METRは開発者57人と800を超えるタスクを対象にした2回目の調査結果を公表した(METR)。AIを許可したタスクの所要時間は、2025年から戻ってきた開発者で推定18%、新規参加者で4%短かったが、信頼区間は依然として速度低下を含んでいる。METR自身がこの結果を信頼できないとしている。多くの開発者がAIなしで作業することを拒否したため、実際の効果はおそらく過小評価されている。
開発者にとって何が変わるか
- 生成コードのレビューとテストは引き続き不可欠で、まずユーザー入力、HTML出力、ログから始める。
- 解析をエージェントのループの中に組み込む:Sonar with Gitarのようなツールは、パイプラインの最後だけでなく、エージェントがコードを書いている間に検査する(当サイトの記事を参照)。
- セキュリティもモデル選びの基準にする:合格率50%と68%の差は、そのまま修正作業の量に跳ね返る。
- 導入前に測定する:成果はツールだけでなく、作業の進め方から生まれる。
限界
Veracodeが検証しているのは、エージェントやガードレール、人によるレビューのない素のモデルだ(プレスリリース)。本番環境ではこれらの層がリスクを下げる。また、Veracodeはコード解析ツールも販売している。METRの調査は、自分のリポジトリで作業する経験豊富なオープンソース開発者を対象としており、この職業全体を代表する設定ではない。
出典:Veracode, 2025 GenAI Code Security Report;Veracode, 2026 GenAI Code Security Report、2026年7月28日;METR, 2025年7月;METR, 2026年2月。